内藤秀明
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今季からパスサッカーの構築に定評のあるイングランド人若手監督
グレアム・ポッターがブライトンの監督に就任しました。
エディ・ハウと並んで期待されている監督はどのようなサッカーをブライトンに定着させたのでしょうか。
特徴01
攻撃時は4-3-3(4-2-3-1に見えることも)
特徴02
守備時には左ウイングが最終ラインに吸収されて5-2-3のような配置に。
特徴03
左ウイングにはトップ下やストライカーとしてプレーする選手を配置しているため、事実上彼らを左SBのように起用しているともいえる奇妙さがある
特徴04
原則的に低い位置から繋ぐ
特徴05
低い位置からのビルドアップの意図はポゼッションというよりも、相手の最終ラインを高い位置に上げること。その状態で素早く攻めることで、最終ラインの裏のスペースを狙う。
特徴06
「縦に早いサッカーで攻め切りたい」という意図が根底にある
特徴07
選手選考は個人としての打開力よりも、組織的に戦えることを優先しがち
特徴08
事実、いくつかの崩しのパターンが就任してまもないがチームに定着している
特徴09
そのうちの一つが以下のツイート
ブライトンには、いくつもボックス攻略のルールがあってきちんと共有されている。例えばウイングのグロスが縦パスを引き出しに落ちると、その裏のスペースにプレパーやスティーブンスが追い越していく。シンプルなんだけど、効果的。でも後半もこれを継続するのはしんどそう。
— 内藤秀明│プレミアパブ代表 (@nikutohide) September 21, 2019
特徴10
誰かが下がって、相手のDFを釣ることに成功すれば、誰かがそのスペースに飛び込むべしという意識を強く感じる。
特徴11
それはセンターバックも例外ではない。結果、以下のようなことが起こる。
ブライトン、右CBのウェブスターがハーフスペースを駆け上がってクロスいれる攻撃やばいな。奇襲過ぎる。反応できないよ普通(笑)
— 内藤秀明│プレミアパブ代表 (@nikutohide) September 21, 2019
特徴12
他にも、中盤は逆三角形型が基本だが、右インサイドハーフが低い位置まで下りて、敵もついていくと、そのスペースに左インサイドハーフはウイングが入るなどの連動も多々見られた。
特徴13
結果として、ウイングの選手やインサイドハーフがやたらハーフスペースや、DFとMF間のスペースなどでボールを受けることに成功している。ばんばん縦パスが入る。
特徴14
縦パスをフリーで受けると、マークがずれるので、相手が5バックでも簡単にほころびを作れる。
特徴15
ただし難しいのが、
「(特徴07)選手選考は個人としての打開力よりも、組織的に戦えることを優先しがち」
なため、多少ほころびを作っても、得点につなげられないのが難点。
特徴16
組織的に戦えつつ、個人で打開できるワールドクラスのストライカーを冬に獲得するか、あるいは若手を育てるかどうかが焦点に。
特徴17
個人的な印象では、安定した技術と卓越したポジショニング、そしてスピードを兼備するアイルランド人の19歳アタッカー、アーロン・コノリーなど、何人か印象的な若手も育っている。
特徴18
あるいは、身体能力の高い中盤イヴ・ビスマなどの選手も徐々に戦術に適応しはじめているので、既存戦力の台頭である程度なんとかなるかもしれない。
特徴19
いずれにしても、明確なコンセプトを持った監督であることを再確認できました。今後も注目したいところ。