瀧本 拓朗
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フットボリスタなどで連載を持つサッカーライターの結城康平さん。
プレミアパブでは5月17日にインタビューを敢行。
ビック6を中心にプレミアリーグの2018-2019シーズンを振り返っていただいた。
はじめに
今週のウェブマガジンでは、
「トッテナム編」として様々なお話をうかがった。
そこで今回はその中から一部を特別に無料公開する。
語り手
結城康平
ポジショナルプレーについて、「視点を少し変えながら考察した」連載記事が公開されました。完全な理解には遠いですが、ポジショナルプレーの理解
が、個人的にも徐々に深まってきたように思えます。 https://t.co/Gekf2Ds4rI— 結城 康平 (@yuukikouhei) January 23, 2019
内藤秀明
【プロフィール】
ファンサイト「プレミアパブ」代表
学生時代の12年にイングランドでコーチングライセンスを取得し、プレミアに強いサッカーライターとしての活動も開始
現在はプレミアパブのサイト運営、イベント企画・司会、コラム執筆などをしつつ、複数のサッカーメディアに寄稿もしている
— 内藤秀明│プレミアパブ代表 (@nikutohide) January 25, 2019
スパーズの今季の強さの秘訣は「阿吽の呼吸」?
では、今季のスパーズを振り返っていただきます。
今季は序盤からロシアワールドカップ組のコンディションが中々整わず、怪我人も多かったです。
疲労度と戦力を鑑みると良い出来だったと思いますが、いかがでしょうか?
個人的には、相当に評価されるべきパフォーマンスだったなと。
ずっと感じていることですが、マウリシオ・ポチェッティーノは不思議なバランス感覚を持ってますよね。大崩れしそうな戦略や方針をとっていても、意外とチームの攻守においてバランスを保てる。
理由としては、トッテナムというチーム自体が複数ポジションをこなせる選手で構築されていて、リバプールやシティよりもちょっとした調整がきくことが挙げられますね。
確かに、そうですね。
チーム全体の、意思疎通も素晴らしかったです。
例えば、今季は特に4-3-1-2を多用していましたが、そのシステムを使うと対戦相手の両サイドバックがフリーになることが多かった。
ただ、そこで自チームのセンターハーフが相手サイドバックにプレスにいく仕組みを構築して、うまく穴を作りませんでした。
クリスティアン・エリクセンやムサ・シソコが、その相手両サイドバックのポジションにプレスにいっていましたからね。
試合の中で露呈する可能性の高いウィークポイントを意識して、チーム全体でその穴を埋める連携は、まさに「阿吽の呼吸」だったと言えますね。リスクがあるスタイルを志向しつつも、無謀ではなかった。
スパーズの理想とするSBは誰?
不思議なのが、ウーゴ・ロリスやダビンソン・サンチェスはかなり低い位置からパスを繋ぐじゃないですか。ただ意外とボールを取られないんですよね。
おそらく低い位置からのビルドアップも、パターン化されていることの一つだと思います。
そうですね。そもそもスパーズは、足元が上手ではない選手をビルドアップに組み込む戦術が、非常に巧妙にデザインされているんですよ。
3バックの場合は右と左にトビー・アルデルヴァイレルトとヤン・ヴェルトンゲンがバックアップ体制を整えていて、サンチェスがビルドアップに参加しやすい状況を作り出しているんです。
サンチェスは元々それほど足元が上手な選手ではありませんから。その分身体能力は一級品ですけどね。
あとは、4-3-1-2のような両サイドバックに依存するシステムをこれからも多用していくのであれば、サイドバックの選手に怖さが欲しいですよね。
特に、ダニー・ローズとベン・デイヴィスが務める左サイドバックは、少し不安があります。
ローズもデイヴィスも、推進力があるプレーができるタイプではなくなりましたからね。何故かローズは、マルセロ的なテクニックとアイディアの面が覚醒していますが。
ローズは、怪我がちになったことも痛いですね。
そうですね。
カイル・ウォーカーとローズが組んでいた頃の積極的に相手エリア内にまで入ってくるような動きは、今で言うと、リバプールのアンドリュー・ロバートソンとアレクサンダー=アーノルドが得意としていますよね。
相手が引いているときに崩すとなると、そういう動きがないと中々難しいです。サイドバックにはクロスを上げるだけでなく、時にはそのクロスに飛び込むことまで求められるのが現代サッカーなので。そういう意味では、縦に長い距離を走れる選手は欲しいですね。
(続く)
この対談で話題になったこと
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