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サッカーファンにはお馴染みの大人気実況アナウンサー、倉敷保雄さん。
プレミアパブでは1月20日にトークイベントを開催。”脇道にそれながら”もプレミアリーグの魅力を語りつくしていただいた。
その幅広い知識や感性から、所々で炸裂する「倉敷節」にも注目してほしい。
はじめに
マンチェスター・ユナイテッドはスールシャール新体制以降リーグ戦で負け知らずと絶好調。
彼の行った仕事は何だったのか、そして倉敷さんが考える「監督として重要なポイント」とは。
インタビューの全貌は有料サポクラの加入者限定のウェブマガジンで紹介している。今回は一部内容を特別に無料公開する。
語り手
内藤秀明
「プレミアパブ」代表
12年にイングランドでコーチングライセンスを取得し、プレミアに強いライターとしての活動も開始
現在はプレミアパブのサイト運営、イベント企画・司会、コラム執筆などをしつつ複数のサッカーメディアに寄稿もしている
19年1月に初となる著書を上梓
https://t.co/UyVRdgQ4u9— 内藤秀明@パブ本1/30発売! (@nikutohide) January 31, 2019
倉敷保雄
1 9 6 1 年 生 ま れ 、大 阪 府 出 身 。
ラ ジ オ 福島アナウンサー、文化放送記者を 経て、フリーに。現在はスカパー!やJ SPORTSでサッカー中継の実況とし て活動中。愛称はポルトガル語で「名 手」を意味する「クラッキ」と苗字の倉 敷をかけた「クラッキー」。
番組司会、 CM、ナレーション業務の他にゴジラ 作品DVDのオーディオコメンタリーを 数多く担当し、ディズニーアニメ研究 のテキストも発表している。著作は「こ との次第」(ソル・メディア)など。
スールシャールの仕事を「very easy」と言った元スパーズの監督とは
スールシャールで来季以降も成功すれば素晴らしいですよね。ただ暫定監督だとうまくいかないのが定説なので…。
ギュッと締め出されていたものから解放されて、今のユナイテッドの選手たちって楽しそうな状態じゃないですか。
本当に前の監督が嫌いだったんだなって感じがします(笑)
僕はモウリーニョが好きなので残念な気持ちにはなるんですけど。
批判するポイントがないから批判はできませんけど、スールシャールがいい監督かっていうのも正直わからないんですよ。
就任初陣のカーディフ戦前に英国の討論番組がやっていたのでそれを見ていたら、ティム・シャーウッドが
「スールシャールの仕事についてどう思いますか?」
って聞かれて
「very easy」
って言ってたんです。
シャーウッドがトッテナムの監督になったのも似た状況でしたね。
アンドレ・ビアス・ボアスもぶっ壊れたチームを引き継いで、ちょっと自由を与えるだけでみんな輝いたんですよ。エマニュエル・アデバヨールはその最たる例だと。
ポール・ポグバに自由を与えたら絶対に良くなると言ってて、結果これですからね。もしかしたらスールシャールのタスクが本当に簡単なものだったのかもしれないとも思ってます。
ファンとしてはスールシャールが名将であることを信じたい一方で、本当の困難に直面したときにどうなるんだろうっていう怖さはありますよね。
名監督は必ず持つ「共通の資質」とは
今シーズン何を目標にするかですよね。割り切れるかどうか、来シーズンに向けての礎としてちゃんと見ていけるのかっていうところが一つあると思います。
守備的なサッカーはユナイテッドの肌に合わないんだろうとも思いましたね。最近はサッカー見ていても楽しくてしょうがないですから(笑)
正直そう思っちゃいますよね。
これまでは土日になってようやく「ユナイテッドの試合いつだっけ」って調べてたんですけど、最近は試合が終わった1分後には次の日程を確認してますからね。
次の試合が待ち遠しくてしょうがないんです!
なんか登校拒否症だった少年がクラスに好きな女の子ができて、途端に行きたくなる現象と似てますよね(笑)
とにかくサッカーが楽しくてしょうがないんです!
よくわかりますよ。
監督が変わって成績が向上するっていうのが初めての経験だったんですよ。
ファーガソン政権が長かったですからね。
唯一良かったのはルイス・ファン・ハールのプレシーズンくらいですよ。
全勝した後開幕戦でスウォンジーに負けてすべてが崩れ去ったんですけど(笑)
だから初めて監督が変わることの重要性を知れた気がして、ようやくみんなに追いつけた気がします。
試金石であったスパーズ戦は内容的には芳しくなかったですけど、それでも「勝った」という点でスールシャールは持ってる監督だと思うんです。
それはすごく大事ですよね。
ニューカッスル戦もスールシャールが途中から投入した2人が点を決めて勝利しましたからね!
監督で大事なのって結局「勝負事」に勝てるかですからね。日本代表でもフィリップ・トルシエって戦術的に見たらどうなんだろうとか言われることも多いんですよ。
でも「持ってる」人だったんです。だから2002年は結果が出たし、岡田さんも西野さんも「持っていた」ってことになりますよね。
前半数分でレッドカードなんて出ないですもんね。あんなの「持ってる」としか言いようがない…。
ユナイテッドに関して言うと来年どうするかですよ。今のままだとこのままスールシャールでいこうってなりそうじゃないですか。
でも結局ファーガソンとの比較になってしまいますからね。
勿論ファーガソン時代のアシスタントコーチ、マイク・フェランが戻ってきたのも大きいんでしょうけどね。
クラブもスールシャールにそろそろ家買ったら?なんてそそのかしたりしてるらしくて……あ、買ったんでしたっけ?
それ、モウリーニョが手放した家ではないですか?(笑)
違います(笑)
ちなみにモウリーニョは「ローリーズホテル」っていうところに在任中ずっと泊まっていたんです。元々はチェルシーがマンチェスターへ遠征するときに使っていたホテルなんですけど、モウリーニョが使いだしてからやめたみたいですね。
南米サッカーとプレミアリーグの繋がりとは
ちなみにマンチェスター・ユナイテッドは南米にいくと何て呼ばれるか知ってます?
「マンチェステル・ウニテー」って呼ばれるんですよ。
「ウニテー」なんですか!
最後のedは読まないんです。
で……、話を広げられなかった~(笑)
南米には「アルセナル」もありますからね。あの時の監督はすごい派手なネクタイをしていました。
蛇が喉元に食らいついてるみたいなネクタイなんですよ(笑)それが「アルセナル」で、「バルセロナ」との試合では楽しく中継をした記憶があります。
レベルはすごい低かったです(笑) 食べるところがない変な料理って感じでしたね(笑)
名前だけでもプレミアリーグにあやかってるところはすごい多いですからね。 あやかるものを探すのも楽しいと思います。
それから、南米だと漫画はキオスクとかで売ってるんですけど、「hentai」って名前で売ってます。
そのままmangaじゃないんですね。
これは亘崇詞さんに聞いた話ですけど、彼らにしてみると
「漫画なんて難しいものをあんなにたくさん書ける人はすごい」
っていう意味合いでhentaiらしいです。
亘さんはそう「解釈」してました(笑)
あくまでも解釈なんですね(笑) まあ解釈には多様性がありますからね…。
イングランドみたいにルールを大幅に曲げて解釈するところもありますし。
(続く)
対談の全文の目次
スパーズの新スタジアム建設で生じる問題点とは
「それがトップニュース!?」BBCが付けた見出しにビックリ
エスパニョール時代のポチェッティーノの印象とは
スパーズの強化に貢献しているクラブとは
スールシャールは「持っている」人なのか?
アヤックスからトッテナムに1人だけ譲れるとしたら…
イングランドで減ってきている”あの”タイプの選手とは
倉敷さんはサッリ・チェルシーの前線をどう評価する?
スタメン固定から推測されるサッリの考えとナポリとの違いとは
各クラブのチャントには何が反映されている?
人情家・エメリと日本には深い関係があった
英国の政治はサッカーにも大きな影響を及ぼす?
「お前はよゐこか!」倉敷さんがトレイラに思わず突っ込んだ瞬間とは
クリスティアーノ・ロナウドの記念館には某テレビ番組のトロフィーが!?
倉敷さんが大人になってから「食べられる」ようになった選手とは
「ソルスキヤ」「ハマイオニー」誰を言い表している?
スールシャールの仕事を「very easy」と言った元スパーズの監督とは
ユナイテッドはスールシャールをどう判断するか
南米サッカーとプレミアリーグの繋がりとは
「俺たちが世界一!」プライドが高い各国の連盟
倉敷さんの”第二の夢”が予想外過ぎる?
(約16000文字)
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