内藤秀明
最新記事 by 内藤秀明 (全て見る)
- 開始4分で2点?2人退場? ドラマチックがありあまるチェルシーvsアヤックスの同点劇 - 2019年11月6日
- バイエルンに7失点喫したスパーズが悪循環にハマるまでを解説… - 2019年10月2日
- レスターが示したトッテナム攻略法、ピッチで起こった重要な現象まとめ - 2019年9月24日
プレミアリーグ第22節、トッテナム対マンチェスターユナイテッドの一戦は
1-0でアウェイチームが勝利をおさめた。
その内容について分析している。
書き手
【プロフィール】
ファンサイト「プレミアリーグパブ」代表
学生時代の2012年にイングランドでコーチングライセンスを取得し、プレミアに強いサッカーライターとしての活動も開始
現在はプレミアリーグパブのサイト運営、イベント企画・司会などをしつつ、複数のサッカーメディアに寄稿もしている
— 内藤秀明 (@nikutohide) November 30, 2018
試合開始
試合前のスールシャールのコメントでは
「スパーズ戦でも攻撃的に」
とのことだったので、SB上がりまくり、失点はある程度度外視の
いつものお得意「ガンガンいこうぜ」戦術でいくのかなと思いきや、
リンガードの偽9番起用でウィンクス潰しをするという意外にも相手に合わせる戦い方で試合に挑んだ。
<トッテナムvsユナイテッド>
スールシャール、「俺たちのサッカーだ」と戦術的な戦いはしないのかと思いきや、ウィンクス潰しも兼ねたリンガードの偽9番の4-3-3でカウンター狙いの勝負に。もちろんアシストコーチのフェランの貢献も大きいだろうが、想像以上の引き出しを見せてきた。。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
トップが下がり気味の4-3-3と、
スパーズのダイヤモンドも4-4-2は完全にかみ合うので、
ミラーゲームな展開に。
少しモウリーニョ政権時代を思わせる試合展開だが、
スールシャール監督らしい縦への意識をチームは忘れないので、得点は決まらないもののオープンな展開に。
シソコ負傷
シソコの負傷は非常に残念。明らかにポグバはあのフィジカルモンスターのマークに苦しんでいたので。マークでいうとアリになって楽になったはず。
ユナイテッドはこの試合モウリーニョ的な良さとスールシャール的な良さがでているような気がしていて、前監督の遺産も一定あるのかも?とか思ったり。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
ポグバは技術も高いものの、なんだかんだ身体能力の優位性でボールをキープするタイプなので、
そこの優位性を確保できないシソコとのマッチアップには苦しんでいたが、シソコが残念ながら前半途中で負傷離脱してしまう。
ラッシュフォードの先制点
トリッピアの横パスを虎視眈々とパスカットを狙うリンガードがカット、
自由を得たポグバがスルーパスを供給すると、
抜け出したラッシュフォードが少し遠い位置から右足一閃。
ラッシュフォードは強い右足のキックを持っていて、ファンペルシー的なストライカーになれるはずと前から思っていたのだけれど、「まさに」なゴール。これまでならあの打ち方だと外してきたのだけれど、スールシャール直々のシュート特訓が功をそうしたか。また一つ自身の可能性を見せてきた。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
前半終了時点
リンデロフもここまで評価したい。最終ラインを統率しながら時には持ち場を離れてケインを潰していた。身体能力はプレミア基準では凡庸。それでも出足の良さは以前から垣間見せていた。今日は完全にいい部分が出ている一戦に。ジョーンズも落ち着いてプレーできている。やはり新リーダーはリンデロフか
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
リンガードは相変わらず本当によくわかっている。彼が真ん中でプレーすることでスパーズはかなりやりにくかったはず。しょうがなくエリクセンが落ちてくる場面も。逆にいうとウィンクスはリンガードを剥がしていきたい。それができればもうワンランク上の選手に。ドリブルでもサイドチェンジでも。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
シソコの負傷は非常に残念。明らかにポグバはあのフィジカルモンスターのマークに苦しんでいたので。マークでいうとアリになって楽になったはず。
ユナイテッドはこの試合モウリーニョ的な良さとスールシャール的な良さがでているような気がしていて、前監督の遺産も一定あるのかも?とか思ったり。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
とはいいつつスパーズも全然チャンスはある。前半は枠内シュートゼロとはいえゴールに多く迫っていたのはスパーズ。
ユナイテッドの2CBがスピードに弱いことに変わりない。ねらい目はシンプルにカウンターか、ユナイテッドが微妙にポジションが入れ替わったりして粗が目立った瞬間かな。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
後半開始
・リンガードが入れ替わってサイドに流れてラッシュかマルシャルが中に入った時はスパーズチャンス。明らかにコース切りのクオリティーが変わるので。結果ポグバがつり出されることが多い。
・ユナイテッド、絞って中央に人数をかけたいのはわかるけど、トリッピアに自由与えすぎな気も。クロスが怖い
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・ポグバすごいな。前半はシソコに苦しんだけど、この試合は過去最高レベルのパフォーマンスかも。運ぶところだけでなく独力でゴール直結のプレーもしそうになってる。
・(どうでもいいけど、キャリックとフェラんがいなくてスールシャールが寂しそうな表情していた……気がする)
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・マルシャルが一瞬トリッピアを見失って案の定スパーズにチャンスが。ここのミスマッチがさっきからユナイテッドは穴にになっているが、スールシャールはどうする?
・マルシャルしかも少しばててきてる?攻撃でのキレが少し失われているような…。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・スパーズはエリクセンのプレー位置が少し低すぎるので、彼にもう少し高いエリアでプレーさせたいところ…。
・ポグバのロストからわかりやすくカウンター。ジョーンズは体の向きを間違えて置き去りに。マティッチはギリギリのカバーでシュートミスを誘発。少しズレればデヘアは触れる。決定的だった
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
後半の半ばから一方的にスパーズが押し込む展開に
自力の差が出始めるが、好調ユナイテッドは集中力を切らさない。
・こういう展開になればなるほど、デヘアの集中力は研ぎ澄まされていく。
・30m弱?くらいの位置のセットプレーは怖い。いいキッカーがスパーズには何人もいる。
・ケインのシュートは球威が少し足りなかったとはいえキャッチはチートでしょうよ…。
・やはりお疲れのマルシャルに変えてルカク。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
無茶を承知でいうと、一人である程度なんとかできるレベルになって欲しいんですよね…。ウィンクスには…。 https://t.co/tQQravl1nb
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・マルシャル比較でいうと守備力の高いラッシュを左に。止められるか。
・切り替えしを複数されるリンデロフの苦手な状況になるものの、なんとか粘ってアリのシュートはデヘアの正面に。
・スパーズは押し込む展開にそろそろ決めておきたい…。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・リンデロフがゲームを落ち着かせるべく、周りに指示を出している。素晴らしい判断。
・ウィンクスを下げてジョレンテ。これは怖い。
・ダロト投入か。ファーガソンはこういう試合展開の時、露骨な5バックすることがあったけど、そういう采配になる可能性あるな。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
・ダロトはウイング起用か。この人ボールを失った直後に絞っての守備が上手いので、そういうところを評価しての采配かな。
・ユナイテッドはもう1-0でOKモードに。
・ジョレンテとジョーンズのミスマッチは脅威。ここにきて整ってきてるな。カップ戦で結果残しているし。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
そしてデヘア神が覚醒して、ユナイテッドは無失点で勝利
デヘア神、本日11セーブ。昨季のエミレーツでのアーセナル戦では14セーブ。ノースロンドンのアウェーでは、デヘアは人間を辞める模様。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
デヘアが完璧なセービングをしていたことも間違いないけど、今日のシュートの大半はデヘアの正面にボールがきていた。つまりCBやボランチの選手たちが極限まで球際でファイトしていた何よりもの証拠であり、そこにもきちんと注目してあげたい。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
とはいえデヘアも素晴らしくて、絶対にシュートを中に弾かないから、スパーズはこぼれ球に詰めることもできなかった。あとはまた抜きコースのシュートをお得意の超絶反応で止めたりもしていたので、やっぱりデヘアもすごかったのも確か。
— 内藤秀明 (@nikutohide) January 13, 2019
まとめ
きちんとスペースを埋める守備戦術をドバイ合宿中にチームに浸透させたところは
スールシャールおよび、フェランやキャリックコーチ陣の手腕によるところもあるはず。
ここまで攻撃的に戦う的な雰囲気をかもしだしつつ、実は守備面を仕上げて試合に臨むとは
ベビーフェイスなのに、熟練の戦い方というか、策士というか。
スールシャール監督の手腕がまた上がった一戦になったかもしれません。