【リバプールも熱視線】世紀末に生まれた英国産の天才モーガン・ギブス=ホワイトをご存知?

       

モーガン・ギブス=ホワイトという若手有望株の存在を、

読者の皆様はご存知だろうか。

現在ウォルバーハンプトンで最も注目されている選手のうちの一人だ。

書き手

ブログ:Ambitious Of The Wolf

はじめに

https://twitter.com/Wolves/status/1059037792997728256?s=20

強豪アーセナルとの一戦、1-1で迎えた90分+4分、RWアダマ・トラオレがペナルティエリア右外で後ろに出したボールをダイレクトでカーブシュートを放つ…。

綺麗な弧を描いたボールはキーパーの右手奥のクロスバーを叩いて真下に落ちた。観客席からは“ Wow!!! ”といったような歓声が響いた。

https://twitter.com/i/status/1062194078480162816

若干18歳の彼を知らないウルブズサポーターはいない…。

なぜなら、彼は2年前のEFL(英国2部リーグ)時代からチームに馴染みのある選手だったからだ。

見事、EFLを首位で通過した2017-18シーズンのクラブ年間最優秀若手賞を獲得した。

当時、17歳ながらプレミアリーグ相当の選手たちの中に混じってあれだけ通用したのだから、この受賞は当然のように思われた。

ここ最近の英国新聞メディアによると、

『リバプールがウルブズの若手MFに急接近』

というように大々的に取り上げる程、今プレミアリーグで注目を集めている選手だ。

『世紀末の天才英国人フットボーラー』

そんなウォルバーハンプトン・ワンダラーズ所属のモーガン・ギブス=ホワイト選手のプロフィールとプレースタイルについて解説します。

1.モーガン・ギブス=ホワイトのプロフィール

誕生日

2000年1月27日

出身地

イングランド、スタッフォード

代表

U-19イングランド代表

身長

171 cm

国籍

イングランド

ポジション

CM/CAM/LW/RW

利足

右足

所属チーム

Wolverhampton Wanderers 

背番号

17

モーガン・ギブス=ホワイトのSNS

Twitter

Instagram

FIFAで目立つ能力値(2018年/11月/5日アップデート)

  • ドリブル:70
  • ボールコントロール:70
  • 華麗な身のこなし
  • テクニカルドリブラー

モーガン・ギブス=ホワイトが台頭してくるまで

彼がウルブズに加入したのは、8歳の頃である。そこで各年代のウルブズアカデミーを経て、遂にU-23ウルブズ代表すなわち直近のファームと契約する機会を得た。

そこには、前線をメインにアシュリー・シールズやニール・エニス、それにペドロ・ゴンカルベスといった、各国のアンダー世代代表クラスの非常に優秀な人材が揃っていた。

なお、彼の出身地であるスタッフォードはウォルバーハンプトンというウルブズのホームグラウンドがある街から北東部に位置している。

彼のトップチームデビューは、ストーク・シティ(2-0)相手に行われたFAカップラウンド3(2017年1月7日)の夜。

62分、ジョー・メイソンに代わってギブス=ホワイトは途中出場をする。身体の線は細く、

「まだまだこれからだろうなぁ…」と思っていたこちら側が良い意味で期待を裏切られた。

ボールタッチの繊細さ、華麗な身のこなし、と何処をとっても一級品だ。凄い逸材が私達のユースから出てきたものだとつくづく感じる。

隣町出身の若手選手という点でもサポーターからの好感度は高い。

このウィガン・アスレティックス戦(0-1)が彼のEFLでの初出場(2017年2月14日)となった。この試合何度もウィガンのゴールを脅かしていたのだが、点数が決まらない。なお、ギブス=ホワイトも左コーナー付近からクロスを上げて決定機をつくっている。

ここで彼のアイデンティティーが垣間見えた。それは、2部リーグにはよくあることなのだが後半の半ばに差し掛かるに連れて前線と最終ラインの乖離が顕著になる。これは、極端なロングボール&大胆なクロスボールが増加した結果として、中盤の経由を無視したビルドアップを招く。

彼の中盤での投入が効果的だったのは、ボールを失うことが少ないという点と厳しいめなパスも難なく通すという点で、全体とするとプレーの制限が緩和されること。そういった点で、彼のいる後半の時間帯は流動性を保持し続けることができた。

ちなみに、これまでのウルブズでの最年少出場記録は、トッテナム・ホットスパーでも活躍した伝説の選手であるロビー・キーンが1997年に記録した17歳での出場である。
よって、ギブス=ホワイトはクラブの最年少出場記録を塗り替えたことになる。

2017年に開催した、U-17ワールドカップではイングランド代表のメンバーに登録され見事優勝した。彼のプレーを見た、エディー・ボスロイド氏(U-21イングランド代表監督)は、「彼は、我らの19歳世代(U-19イングランド代表)に通用する才能を持っている。」と述べた。

なんと、あのギャレス・サウスゲート氏(イングランド代表監督)が最近の彼の活躍に注目しており、「将来、イングランド代表を牽引する存在だ」と太鼓判を押している。ちなみに、代表のショートリストには入っているとのこと…。

ジョーダン・サンチョ(ドルトムントにローン移籍中)とメイソン・マウント(ダービー・カウンティにローン移籍中)もリーグ戦での活躍を評価され、実際にA代表を果たしているため、かなり現実味のある話だ。

2.プレースタイル

長所①ボールの扱いの上手さ

ボールと身体が一体となって動くような印象があって、カメラアングルの引きでは非常にダイナミックにみえる。また、ドリブルも非常に細かく、身体の振り幅が左右に大きく脚を出してカットしにいくだけでは到底取れそうにない。ウィンガーとして起用された際には、パスを出した後のオフ・ザ・ボールの動きにも注目したが、開くと閉じるを交互に行うことでディフェンスラインの乱れをクリエイトしようという目論見も見られた。

長所②ノールックパス

https://twitter.com/i/status/1059946939863699456

これを見ていただきたい(@Wolves_jpnさん参照)。ディオゴ・ジョタからボールを出されてすぐに右を向く。サイドにボールを預けようかとみせかけて、裏抜けを試みていたエルダー・コスタへよそ見パスを通す。当然、反応しきれないスパーズのディフェンダー。キーパーとの1対1のシーンが生まれた(ロリスにブロックされてしまったが…。)
こういった点は、データ把握では分からない“ 抜け穴 ”だろう。

課題①圧倒的な体格差

ただプレミアリーグでプレーするにあたって問題視されているのが、ワトフォードFCに代表されるいわゆるフィジカル集団と対戦した際に、ディエルの回数も多い彼は体格の面で大きく引けを取ってしまう。E時代でも、大FL柄な選手相手にテクニック云々というか脚から刈り取られてしまうシーンは散見された。そこが契機となったカウンターもある。だから、リーグ戦においてセントラルミッドフィルダーの起用は少し注意しなければならないな、という私見だ。

総合的な評価は、サッカーのセンスがとりわけ際立った選手で伸びしろを十分に感じられる。

特に、身体のサイズに関してはこれからもっと改善されていくと見られ、良い面がプレーに反映されるだろう。



【了】

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