山中 拓磨
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突然ですが、サッカー選手の世界、特にプレミアリーグのトップチームの世界というの非常に厳しいもの。
華々しく活躍する選手がいる一方で、メンバー争いに敗れてチームを去っていく選手も星の数ほどいます。
今回は、そんな風に、一瞬期待を集めたもののアーセナルを去っていき、その後面白いキャリアを送っていった選手たちを紹介したいと思います。
アンドレ・サントス
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元祖(というわけではないかもしれませんが、アーセナルの選手がネタにされがちな風潮は彼から始まったという気がしませんか?笑)守れないサイドバック、ファン・ペルシ―とハーフタイムユニフォーム交換事件、とプレイ面ではあまりいい印象がないもののネタ的な意味では強烈な印象を残したサントスですが、アーセナルを去ったのちも、最高に面白い活躍をしてくれています。
基本的にデータはTransfermarktのサイトで調べているのですが、まず目を引くのはそのポジション。『Attacking Midfielder』とあります。
・・・アーセナルファンとしては『ですよねー』といった感じではありますが、やはり守備を諦めより攻撃的なポジションに移っているようですね。
クラブ遍歴としては物凄い流浪っぷりで、後述の例外を除けば、基本的に一年未満で新天地へ(恐らく放出笑)、と色々なところを旅してまわっています。
まずアーセナルを去った後はブラジルのフラメンゴへ、そこでの活躍が思わしくなかったのかなんとそこからインドのゴアへ飛びます。しかし、インドは合わなかったのか、そこからたったの5か月でブラジルのボタフォゴに出戻り。しかし、そこではうまくやったようで、一年半在籍したのちにスイス二部へ移籍、ヨーロッパへ帰還します。
ここで、サントスに転機が訪れます。ここまではずっと左サイドバックだったのですが、なんとスイス二部、FCウィル1900でトップ下にコンバート。ここで25試合出場、9ゴール6アシストの大活躍!サントスの才能を見抜いたこのクラブのスカウト、あるいは監督は凄いですね笑 この活躍が目に留まり、トルコのトラブゾンスポルに移籍、ついに黄金時代が訪れます。
アーセナルでは非常に微妙な感じで終わったサイドバックのアンドレ・サントスですが、トルコ2部でトップ下として覚醒しているようで、30試合14ゴールの爆発中。なお、私生活ではニューヨーク風のレストランを経営し始めるなど、謎の才能を発揮。 https://t.co/AR0Ecmh91p
— 結城 康平 (@yuukikouhei) June 27, 2017
不動のトップ下として活躍し、このシーズンは14得点に加えて4アシストも記録。17/18シーズンも、前年ほどの得点はないものの定期的に出場していました。そろそろ年齢も年齢ということもあってか、今季からはまた母国に戻り、ブラジル二部のフィグイレンセ(?)というクラブでプレイしている模様。
フィリップ・センデロス
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若手のころは将来を嘱望されていたものの結局は大成しきれなかったセンデロスですが、先日arseblog氏のポッドキャストに登場して色々と裏話を語っており、とても興味深かったです。個人的に一番面白かったのは、ミランのレンタル移籍は代理人やクラブのスタッフから話が来たわけではなく、ミラン側がセンデロスをリストアップし、たまたまフラミニがチームに居たので、『センデロスに来る気があると思うか?』と聞いたらちょっと待ってくれ、といっていきなり本人に電話をかけ『ミラン来る?』と聞いた、という話。
アーセナルからフラム、そこからバレンシア、アストン・ヴィラと移籍を続けましたが、あまり目立った活躍は出来ず、基本的には契約満了に伴うフリー移籍となっています。その後は母国スイスのグラスホッパーを経てスコットランドのレンジャーズ、現在は33才になっていますがMSLのヒューストンで現役続行中です。
ちなみに、今年の夏に移籍したばかりなのですが、何故か得点力が開花、既に七試合出場し、4ゴールと大活躍をしている模様。
イグナシ・ミケル
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こちらもアーセナルの選手としては珍しく、サントスと並んで復活を遂げた例で、アーセナルであんなに頼りなさげだったミケルは今も元気にやっているようです。
まず、アーセナルからノリッチに移籍しましたが、そこでもなかずとばずでした。その後、やはりいきなりトップレベルは厳しいということでスペイン三部に移籍したのですが、少しレベルを落とした選択が功を奏し、そこから快進撃が始まります。
まず一段階ステップアップでスペイン二部のCDルーゴに移籍、そこで安定したスタメン出場の機会を掴むと一年半後(去年ですね)の冬、スペイン一部のマラガからの引き抜きに合い、念願の欧州トップリーグ復帰を果たしました。
そして、マラガでもすぐにポジションを掴み、出場機会を得ていましたが、昨季マラガは降格してしまいます。ここでまた二部生活かと思いきや、この夏ヘタフェから声がかかり、柴崎岳の同僚として、今シーズンもラリーガでのプレイを継続できることとなりました。
まだ26才ですし、マラガからの移籍金は5M€となかなかの好評価を受けていたようなので、もしかするとこれからもまだまだミケルの活躍は続くかもしれませんね!
アレクサンドル・フレブ&フリンポン
別個に項目を設けるほど書くことはないのですが、フレブはバルサを去った後、基本的にはトルコやロシアでプレーしているのものの、行先がなくなると故郷のバテ・ボリソフに帰るので、なんとバテ・ボリソフへのフリー移籍を四回(!)経験していたり、エマニュエル・フリンポンがあんなに南国風の出で立ち&キャラなのに、ロシアからスウェーデンと世界寒いところ一周旅行をしていたのは笑いました。ちなみに、彼はよっぽど寒さが堪えたのか、反動で2017年に突如として海が美しい南国キプロス(トルコとか、ギリシャのあたり)のチームに移籍しています。
(この記事は、アーセナル・コラムと同時掲載となっています。)