<今シーズンの注目>ウルブズが今季プレミアで旋風を巻き起こす4つの理由

    ウォルバーハンプトンが2011-2012シーズン以来のプレミアリーグ昇格を決めた。

    2位とは勝ち点を大きく離しての優勝劇だった。

    これで2018年はプレミアで戦う。

     

    そんな昨シーズンのウルブスを、チャンピオンシップ(イングランド2部)史上最強と呼ぶ人も多い。

    チャンピオンシップは残り試合だが、それに勝利すると勝ち点をまで伸ばせる。

    これは2009-10シーズンのニューカッスル、2013-14シーズンのレスターが達成した勝ち点102と並ぶ数字だ。

    しかし、ウルブスの勝ち点は歴代最多というわけではない。

    2005-2006シーズンにスティーブ・コッペルに率いられたレディングは勝ち点 106という驚異的な数字を残している。

    ウルブスは残り試合に勝利しても、この記録には及ばない。

    つまり、勝ち点の面では最強ではない。

    それではなぜ、人々は彼らを最強と呼ぶのだろうか。

    その裏には、ウルブスがシーズンを通して披露した、圧巻のフットボールがある。

    この記事は、データを用いてウルブスのサッカーを強さを説明する。

    驚異的なチャンス数

     

    昨シーズンのウルブスの特徴は、破壊力抜群の攻撃力だ。

    しかし、パス成功率はリーグ2位、ボール支配率は5位、シュート数は8位。

    他を寄せ付けない強さでリーグを制したチームにしては、攻撃面の数字が多くないように見える。

    だが特筆すべきなのは、昨シーズンの彼らは効率よく相手を仕留める術を持っているということだ。

    監督ヌーノはパスで相手を崩すサッカーを好む。決定機の数を見ると明らかだ。

    Optaによると、昨シーズンのウルブスが創り出した決定機の数は85でリーグトップだ。

    ただ、あまりピンとくる数ではないかもしれない。

    しかし他と比べるとそのすごさがわかる。

    決定機数2位はアストン・ヴィラの65だ。付け加えると、20位のQPRは41である。

    つまり決定機数で1位ウルブスと2位ヴィラの差は、2位と20位の差とほぼ同じなのだ!

    この事実こそ、彼らが文字通りオオカミのごとく他チームを狩り続けた証なのだ。

    攻撃的な守備

    昨シーズンのウルブスは、他チームにとって対策しても止められないチームだった。

    パスワークと激しいプレスで相手を自陣に籠らせるやり方は、プレミアを席巻したマンチェスター・シティと重なる。

    特徴的なのは、ウィングバックのマット・ドハーティとバリー・ダグラスがとても高い位置にポジションをとることだ。

    これは味方の攻撃を助けるだけでなく、相手ウイングを守備にまわさせる効果がある。前掛かりになりがちなウルブスにとって、相手カウンターを抑えることにつながり非常に有効である。

    効果は絶大で、ウルブスの被シュート数はリーグで最小である。(9,8本)

    組み立てのシステム

    チームの背骨になるのが、ボランチのルベン・ネベスとセンターバックのコナー・コーディーだ。

    彼らがボールを保持し的確にパスを散らすことでチームのテンポを作る。

    特に2人は低い位置で、キーパーからパスを受ける事が多い。プレッシャーが厳しくない位置から攻撃をオーガナイズするので、相手はボールの取りどころを見つけづらくなるのだ。

    データを見ると、ネベスはリーグ最多の1試合で8,6本のロングパスを成功させている。コーディーはリーグ3位だ。

    通常ロングパスの成功率というのは、キーパーが一番高くなるものである。

    事実チャンピオンシップのウルブス以外の23チームは、キーパーがトップである。

    ウルブスの凄みは、キーパーよりも高い成功率を記録している選手が3人もいる点にある。

    前述のネべス、コーディーとボランチのロマン・サイスを含めた3人だ。

    彼らは、ファイナルサードでさえ25%前後のの成功率を誇る。もちろん、これはチャンピオンシップのどのクラブよりも高い数字である。

    後方の選手の組み立てが、ウルブスの攻撃を支えている。

    (大活躍のネベスが決めたスーパーゴール)

    今シーズンへの期待

    昨シーズンのウルブスの出来栄えは、来シーズンのプレミア挑戦に大きな期待を持たせてくれる。

    プレミアリーグで戦えるだけのタレントが揃っているし、中国系企業に支えられたクラブは新戦力を獲得できるだけの資金も持ち合わせている。

    超敏腕代理人ジョルジュ・メンデスのサポートさえある。

    しかもヌーノ監督は、戦術家であるとともにチームを束ねることに長けた優秀なモチベーターだ。

    昨シーズンの序盤に実績十分の選手を数名獲得した。彼らが素早く溶け込み、既存メンバーと同じベクトルに向かって闘う姿勢を見せたのは、間違いなくヌーノの手腕だ。

    もし夏の補強に成功し、またチームが一つになることができれば、ウォルバーハンプトンがプレミアの舞台で旋風を起こすかもしれない。

    彼らには優秀な選手、監督、フロント、そして何より、

    チャンピオンシップ史上最強という自信があるのだから。



    【了】

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