山中 拓磨
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代表ウィークでプレミアリーグはお休みということもあり、プレミアリーグ・パブという当サイトの名前にふさわしく、
非常に“イングランドの土曜日の午後にパブで試合を観たおじさんたちがそのままの流れで語り合っている中身のない話”っぽい記事をお届けしよう。
『最近のサッカー選手は名前がややこしくてイカン!』という声が聞こえてくるようだ。
トビー・アルデルヴァイレルト
Embed from Getty Imagesここに挙げられた選手の名前はどれもややこしいのだが、それでもしいて一人だけ選ぶとすればこの人ではないだろうか。名前ややこしいプレイヤーの代表格。
長く、言いにくく、かつ紛らわしいと三拍子そろっており、非常にバランスの取れたややこしさ。
筆者も未だに名前が覚えられない。名前ややこしい・ドールがあれば何度か受賞しているに違いない。
本人の発音では、アルデルヴェーロルトという感じが一番近そうなので、本格派の人はもしよかったら是非。
ちなみに、グーグル検索でどこまで自動で修正して検索してくれるか試してみたが、
アルデレルヴァイレルトルト、くらいまではOKだったがこれ以上外れるとヤンデレリヴァイレトルト、という謎の検索ワードにされてしまった。
アレックス・オックスレイド=チェンバレン
Embed from Getty Imagesアルデルヴァイレルトが優秀なバランス型の名前ややこしいプレイヤーだとすると、
チェンバレンのややこしさはその長さ、ただこれだけに尽きる。
アレックスもオックスレイドもチェンバレンもそれほど難しくはないし、紛らわしくもないが、とりあえず、18文字というのは流石に長すぎやしないだろうか。
何故だかわからないが、元も含めアーセナルの選手にはジェフ・ルネ=アデレード、エインズリー・メイトランド=ナイルズ、ピエール=エメリク・オーバメヤンと苗字=持ちの選手を大量生産しており、名
前がややこしい選手マニアにとっては垂涎ものとなっている。
厳密にはアルファベットの文字数ではチェンバレンの21字に対して、マンチェスター・ユナイテッドのキャメロン・ボースウィック=ジャクソンが23字とこちらの方が少し長いのだが、カタカナ表記での長さを優先して、チェンバレンを選出させてもらった。
コンスタンティノス・マヴロパノス
Embed from Getty Images正確にはまだプレミアリーグデビューを果たしていないため、プレミアリーグの選手といえるのかどうかは微妙だが、アーセナル所属のギリシャ人CB。
同じギリシャ人にドルトムントのソクラティス・パパスタソプーロスがいるが惜しくもプレミアリーグの選手ではないので選外となり、代わりにドルトムントの敵をロンドンで打つ格好となった。(なってない。)
ギリシャでは今でも当たり前なのかもしれないが、どっからどう聞いても、現代人というより古代ローマ帝国の皇帝にしか聞こえない。その長さに加えてマヴロパノス、という全く聞いたことがなくかつすごく言いにくい苗字もマニア的にはポイントが高い。ちなみにだがこの選手、見た目もローマ帝国皇帝っぽい風貌をしている。
最近チェフにジャカにペレスと簡単な名前の選手の獲得ばかりで様子を見ていたアーセナルだったが、この冬は一気にマヴロパノスに加えてピエール=エメリク・オバメヤンとヘンリク・ムヒタリアンを同時に
獲得してくるという実況アナウンサーなら卒倒モノの移籍市場となった。
ムサ・デンベレ
Embed from Getty Imagesこのリストの他の四人とは全く違うベクトルのややこしさでランクイン。一見すると、ムサ・デンベレ、非常に簡単そうだ。アルデルナントカさんやアレックス・オックスレイドナントカさんとは大違いである。
だが、逆にそのシンプルさが仇となる。何故だかわからないが、サッカー選手にこのデンベレという苗字が非常に多いのである。
ヨーロッパの主要リーグだけでトッテナムのムサ・デンベレをはじめとして、バルセロナのウズマン・デンベレ、ル・アーブルにはマナ・デンベレもいる。
そして極めつけは、セルティックのムサ・デンベレだろう。
そう、同姓同名の選手である。綴りさえも「s」一つの違いとなっており、ややこしいことこの上ない。
さらに、なんとセルティックには神童として世界中の注目を集めるカラモコ・デンベレまでいるのだ。
何十年か昔であれば、書類のミスで間違った方のデンベレを獲得してしまった、などといった移籍事故でもおこりそうである。
セルティックのデンベレとバルセロナのデンベレとセルティックの若い方のデンベレ(ほら、こういう非常にややこしい事態がいともたやすく発生する)はまだ非常に若く、これからのユースデンベレ達の台頭次
第では状況はより複雑なことになる可能性もある。乞うご期待!
ズラタン・イブラヒモビッチ
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この名前を見て、ん?そんなにややこしくなくないか?と思ったそこのあなた、冷静に考えてみてほしい。
ズラタン・イブラヒモビッチである。なんならズラタン・イブラヒモヴィッチの方が正確だ。
実はなかなかややこしい。まずZから始まる単語というのは英語、というか恐らくヨーロッパ語圏の言語にあまり存在しないし、存在していてもzooやze~ zi~といった形で母音が続くことが多く、zlatanという
名前は物凄くエキゾチックで非日常の響きを感じる。
にもかかわらずそこまでややこしくないと感じてしまうのは、ひとえにイブラヒモビッチという選手がサッカー界ではその名を知らぬ人がいないくらい有名な存在だからだろう。
バスティアン・シュバインシュタイガーと並んで自身の名前のややこしさを知名度で打ち破ってしまった稀有な例といえる。
番外編
ヤン・フェネホール・オフ・ヘッセリンク
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引退選手なので番外編とさせてもらったが、もし過去のレジェンドも含め歴史上もっとも苗字のややこしいサッカー選手を決める大会があれば優勝候補筆頭はこのヘッセリンクではないだろうか。ちなみに1
シーズンだけだがハル・シティでプレイしていた。
ラファエル・ファンデルファールトやクラース・ヤン・フンテラールなど、ややこしい名前選手大国であるオランダの選手のうちでも群を抜いてややこしい。何百年か前にフェネホール家とヘッセリンク家が
合併したが、両家とも名前を残したがったがために誕生してしまった苗字のようだ。
せめてもの救いはオランダ、というか中北部ヨーロッパのファーストネームはケビン、ヤン、ロビン、など比較的簡単なことが多いことだろうか。
これでもしアフリカ系あるいはギリシャ系オランダ人のサッカー選手が居たらコンスタンティノス・ファンデルファールト、
あるいはピエール=エメリク・フェネホール・オフ・ヘッセリンクなんていう選手が爆誕していたかもしれない。