プレミアリーグBIG6の特徴を、RPG風にまとめてみた

       
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山中 拓磨

熱烈なアーセナルファン。他の方の手のまわっていなさそうなところを中心に、海外サッカーについて色々と翻訳しています。アーセナル・コラムというブログ(http://littlemozart777.blog.fc2.com/ )もやってます。

何故RPGなのか?

と聞かれると特に答えようがないのだが、

とにかく、プレミアリーグの上位6チームをRPG風に紹介していこうと思う。

マンチェスター・シティ 『無敵の万能戦士』

職業: 魔法戦士
装備: グレートソード、中装鎧(+魔法による防御ボーナス)

元々バランスの良い戦士だったマンチェスター・シティだったが、グアルディオラ就任を経て魔法まで覚え、今シーズンは完全無欠の最強魔法戦士に進化してしまった。

リバプールに一太刀浴び、無敗優勝の夢こそは潰えたものの、プレミアリーグ歴代最多勝ち点記録を更新する勢いで勝ち点を積み重ねている。プレミアリーグ最少失点のユナイテッドと遜色ない堅い守備と、一試合平均3得点に迫る尋常でない攻撃力を兼ね備えているので手が付けられない。

プレミアリーグ自体がRPGだとすれば、もう一周目はクリアしてしまっており、二周目に現れるバルセロナやバイエルン・ミュンヘンといった異国の裏ボス達をCLで倒せるかどうかに注目が移ってしまっている状態。

恐らく少年漫画だったら、主人公のライバル的立ち位置だったのに、最後にラスボスとして登場する最強キャラ。

マンチェスター・ユナイテッド  『逆襲の絶対王者』

職業: 騎士
装備: バトルアックス、鋼の盾、重装鎧

アレックス・ファーガソンに率いられた最強時代が終わり、そこからの凋落を経て、監督にモウリーニョを据え、復活を果たしたかつての絶対王者。

モウリーニョ仕込みの鉄壁ディフェンスをベースに、ルカクやポグバ、サンチェスを擁する重たい攻撃で敵を薙ぎ払う。

マンチェスター・シティがラスボスだとすれば、唯一彼らを止め、世界を救えるのは騎士たるマンチェスター・ユナイテッドなのだが、現状では見込みは薄そう。少なくとも今シーズンは主人公敗北エンドが

待っているのではないだろうか。

逆に、マンチェスター・ユナイテッドを攻略しようとするチーム目線で言うと、堅い鎧の下にダビド・デヘアという防弾チョッキまで着込んでいるのでついに突破したと思っても最後に阻まれることも多く、やりきれない。

リバプール 『疾風の三本槍』

職業: 軽戦士
装備: 皮の鎧、魔法の槍

重い鎧を着こむことはせず、守備力を犠牲に機動力と攻撃力を極限まで高めるスタイルで、うまく決まった時の破壊力は凄まじい。プレミアリーグ史上最強の呼び声も高いマンチェスター・シティに土をつけた現状唯一のチーム。

去年までは守備力不足が目立つばかりで、そこまでの強さではなかったのだが、今年はピラミッドから出土した魔法武器、モハメド・サラーが大当たり。三本槍の一角であったコウチーニョはスペインに売却せざるを得なかったが、後にはまだマネも控えており、今のところその攻撃がさび付く気配はない。

しかも、売却によって得たお金で、専属契約を結ぶ南の港町の商人から鉄壁と噂の高性能鎧ヴァン・ダイクも仕入れ、彼の活躍次第ではさらなる躍進の可能性も見込める。

チェルシー 『青き鉄壁』

職業: 僧侶
装備: 重装鎧、こん棒、鋼の盾

監督が交代してもその堅い守備は健在で、今年は少し不調とみられているものの、それでもマンチェスター勢に次ぐ失点数に抑えている。

だが、その防御力と回復魔法の使用と引き換えに、守護神の定める戒律を守らなくてはならず、剣が使えず鈍器で戦わなくてはならないため、攻撃力が不足気味なのが悩み。

破壊力は抜群だったが自らにも歯向かってくる呪われた武器ジエゴ・コスタを泣く泣く売却したが、代わりに手に入れたモラタが万能型過ぎて爆発力に欠く。

パワーを補うためにアーセナルの予備武器ジルーを譲ってもらったが、さてどうなるか。

トッテナム  『頼れるものは己の拳』

職業: 武闘家
装備: 闘士の手袋、格闘家の服

上位6チームの中では最も金銭的に余裕がないため、豪華な装備ではなく己の拳を頼りに闘う熱い武闘家。代わりにアイテムの目利き力は素晴らしく、安くてお買い得な装備を買い付けてくることには定評がある。

とはいえ、ギャレス・ベイルを売却したのを最後に大物の売却は控え、徐々に力を蓄えてきた。昨シーズンついに宿敵アーセナルからCL出場権を奪い取り、今年も上位をキープしている。

全体的に良いシーズンを送っているが、やはり一番の懸念は夏にハリー・ケインやデッレ・アリを強奪され、また裸一貫でのスタートとなってしまわないか、だろうか。

アーセナル 『復権を狙う名魔術師』

職業: 魔法使い
装備: 布のローブ、大魔導士の杖

かつては国内一の大魔導士としてその名を馳せたが、それも過去の栄光となりつつある。今でも呪文が思い出せる時にはとてつもない破壊力があるのだが、如何せん布一枚のローブでは防御力が足りなさすぎ、下位相手に足元をすくわれることもしばしば。

監督が有り金全てを最強の魔法の杖やら攻撃力アップのペンダントやらに注ぎがちなことも、その傾向に輪をかけている。この冬もやられる前にやるのだ!とでも言わんばかりにまたしても守備の補強はせず、ドイツ産の高級武具を二つほど買い付けてきた。

余談だが(というかこの記事全てが余談みたいなものなのだが)、現実のアーセナルの監督アーセン・ベンゲルも白髪に鷲鼻で、ロード・オブ・ザ・リングあたりに魔術師役で登場しそうな風貌をしている。



【了】

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