佐藤 邦和
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リバプールのエースとして2年半の間に、36ゴール26アシストを記録した稀代のクラッキは
かねてから噂されていたバルセロナに移籍した。
これほどの選手が抜けたチームはどうなっていくのだろうか。
※本記事はFourFourTwoの記事を翻訳編集しています。
チームの調和
オーナー、クロップ、チームメイトたちは、
以前からバルセロナへの移籍を望んでいたコウチーニョの気持ちを
何とか変えようと努めてきたが彼の意思は固かった。
数ヶ月この状況を見ていたクロップは
(当時)リーグ2位と好調なチームの調和を保つためには彼を移籍させたほうが望ましいと判断した。
クロップはコウチーニョのプロフェッショナリズムやこれまでの功績を讃えていた。
しかし怪我の完治が遅れていた彼に少し疑念を持っていたのかもしれない。
クロップはチームのハーモニーを大切にする男である。
ドルトムント時代にもレバンドフスキ、ゲッツェ、香川、シャヒンなどの移籍を容認してきた。
またリバプールの指揮を執ってからもチームの和を乱したママドゥ・サコーを放出した過去もある。
たとえ主力が抜けてもクロップはチームを上手くまとめて強化してきた。
このことを考えるとチームこれまで以上に1枚岩としてまとまる可能性がある。
よりクロップが望むチームに
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コウチーニョは間違いなくリバプールにとって重要な選手であった。
サポーターの中には移籍を容認したクラブを批判する人もいるだろう。
しかしオーナーはクロップのチーム作りに自信を持っている。
そしてクロップが必要とする選手ならば獲得する意志も示している。
現在クラブはクロップが所望するトマ・レマル(ASモナコ)の獲得を実現させようとしているらしい。
クロップはコウチーニョを高く評価していたが、
現在のメンバーでも満足している。
特に前線の3人(フィルミーノ、サラー、マネ)はクロップの代名詞「ゲーゲンプレス」を体現し、
中盤にはボックストゥボックスで動ける運動量を持ち合わせた選手たち
(ワイナルドゥム、ジャン、ヘンダーソン、ミルナー、ララーナ)
がいることに満足している。
また新たに加わったチェンバレンは新たなオプション
(チェンバレンとマネをサイドMFに置いた4-4-2の布陣)
をもたらせてくれると期待している。
クロップはこのメンバーでリーグ、CL制覇も達成できると確信しているのだ。
10番としてチームを牽引し、特にファイナルサードでは敵チームの脅威となってきたコウチーニョ。
そんなエースが去ったリバプールだがチームはクロップが目指すカタチへとシフトしつつあるのかもしれない。
プレミアリーグ創設以来、リバプールのリーグ最高順位は2位(01/02、08/09、13/14)。
これらと比較してもここまで申し分ない結果を残している。
第23節を終えた時点ではベニテス政権下の08/09シーズンに次いで2番目に多い勝点である。
またリーグ記録を更新したプレミア史上最強とも謳われているマンチェスターシティをコウチーニョ抜きで破る快挙も見せている。
この成果を鑑みて英国紙FourFourTwoでは早くも来シーズンの優勝候補に挙げられている。
フェルナンド・トーレス、スアレス、シャビアロンソがチームを去り、
ジェラード、キャラガーは引退した。
そしてコウチーニョも去った。
しかしこのクラブにはクロップがいる。
これからこのクラブをこの男がどこまで進化させていけるか楽しみになってきた。