<魔術師の苦難>マフレズのシティ移籍決定までの葛藤と障害とは?

       
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東京在住の大学生。昨年春にロンドンに短期留学した際、セルハーストパークで試合を観戦。選手や町、サポーターの雰囲気等クリスタルパレスの魅力にどっぷりと浸かり、以降はパレスの試合をほぼ全試合視聴&応援。密かに編集・ライター業やメディア業界にも興味を持っている。

現地時間2018年7月10日、レスターシティ所属のMFリヤド・マフレズがマンチェスターシティへ移籍した。

チームにでどのようなパフォーマンスを披露できるかはこれからの彼の努力次第だが、マフレズ本人にとっては念願のビッグクラブへの移籍だ。

しかし、彼にはこれまで幾度となく移籍を志願し、クラブに却下されてきた過去がある。



マンチェスターシティ移籍に至るまでの、過去の移籍騒動を振り返える

1, 2016年夏の移籍市場

レスターが「奇跡」とも言うべきプレミアリーグ優勝を成し遂げた年、チームの中心であり、その年のPFA年間最優秀選手賞(イングランド国内でプレイしている選手を対象に、そのシーズン最も活躍した選手に与えられる賞)を受賞したマフレズにも当然数多くのオファーが届いた。

特に、根強い関心を示していたのがアーセナルだった。

当時はアレクシス・サンチェスやアーロン・ラムジーが右サイドを担当することが多かったが、左利きで右サイドを主戦場とする選手がいなかったこともあり、マフレズをターゲットの1つとして考えていた。

実際、その年の夏の移籍市場終了後にマフレズはアーセナルからの具体的なオファーがあったことを認めている。

「確かにアーセナルとの接触はあったが、レスターは僕をキープしたがっていたし、自分はとても高価になっていた。僕はオファーが来た時に何らかの衝突を起こしたくはなかったんだ。個人的には、ここに残ったことはいいことだったと考えている」

このシーズン、レスターはCLを戦っていたこともあり、マフレズ自身無理に出る理由がなかったというのは本音だろう。

しかし、ここから彼とクラブとの対立がヒートアップしていく。

2, 2017年夏の移籍市場

2016-17シーズンを12位で終えたレスター。優勝したシーズンほどのインパクトを与えられなかったマフレズだが、2017年の夏には移籍希望を表明した。

「昨年会長と話し合い、あと1年残って、その後移籍することで合意した。今、僕は出て行くのにふさわしい時期だと思うし、このクラブで全てを経験したよ」

だが、その意思とは裏腹に、5000万ユーロに設定された移籍金を出すクラブがなかなか現れない。苛立ちを隠せないマフレズに対し、当時のクレイグ・シェイクスピア監督はこう語っている。

「結局のところ、彼はクラブと契約しており、プロフェッショナルでなければいけないんだ。そして、より重要なのはコミットすることだ。彼はサポーター、スタッフ、選手にそれを示さなければいけない」

移籍市場最終日にはアルジェリア代表を離脱し、他クラブとの移籍を完了させようとしたものの失敗。バルセロナやPSG、ローマなどが関心を示していたとされたが結局合意に結びつかず、本人の意思とは裏腹にレスターで戦うことを余儀なくされた。

3, 2017年冬の移籍市場

2018年1月31日、マンチェスターシティが具体的な行動を起こした。既にモチベーションをなくし、レスターでの練習を欠席しがちだったマフレズに対し、6500万ポンドに加え、選手一人(放出対象プレーヤーは明らかにされず)のオファーを提示。

当然、レスターはこのオファーを断れないはずだ、と多くの人は考えた。しかし、レスターは9500万ポンドと、これを大きく上回る金額を要求。この市場でも移籍不成立となった。

この状況をマフレズの友人はこう語っている。

「リヤドはここ2日間の出来事に、とても落ち込んでいる。なぜレスターがこういうことをするのか理解できない。レスターが彼に移籍を許可してから、これが4度目の移籍市場だ。クラブのために全てを捧げていたのに……と彼はとても強く感じている」

「マンチェスターシティに行くことは彼の夢だった。ジョゼップ・グアルディオラ監督のもとでプレーしたいとずっと彼は思っていた。その夢は今回の件で遠のいてしまった。ここまで貢献してきたのに、クラブがこのような仕打ちをしたことに深く傷ついているよ」

移籍不成立を受け、マフレズは移籍市場最終日の翌日となった1日の練習参加を拒否。レスターはマフレズに対し、20万ポンド(約3100万円)の罰金処分を科したと伝えられている。

4, 2018年夏の移籍市場

2016年夏から数えると、4度目の正直。ついにマフレズは念願のビッグクラブであるマンチェスターシティへ移籍を手にした。

ただ、これまで見てきた彼の発言、態度からレスターへの忠誠心が足りないのではないか、と思う人がいるかもしれない。

しかし、彼はプレー面で忠誠心を示し続けた。他のチームを応援する身からすると間違いなく嫌な選手のひとりであり続け、不満を表に出すことも少なかったように感じる。

マンチェスターシティで彼にどのような役割が与えられるのか、というのはまだ知る由もないが、レスターが優勝した時の彼はまさに「魔術師」だった。

世界一の智将と魔術師はどのような化学反応を起こすのか。彼の活躍をひそかに期待している。



【了】

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