<主催者を直撃>「ニューカッスル・ユナイテッド ジャパン」って何者?

ニューカッスルに日本代表FW武藤嘉紀の移籍が決まった。2015年、岡崎慎司以来の、日本人のプレミア上陸だ。

しかし、ニューカッスルというチームについて、詳しい日本のサッカーファンはそこまで多くないかもしれない。

そこで今回は「ニューカッスル・ユナイテッド ジャパン」という名前でのファンイベントの主催している鷲頭雄佑さんに取材を行った。本記事はそのインタビューの前編だ。

武藤のチーム内ので状況がテーマの後編は【こちら】

武藤のニューカッスル移籍が決定

語り手

「ニューカッスル・ユナイテッド ジャパン」

内藤秀明

ニューカッスルのファンになるタイミングは

本日はお忙しい中、ありがとうございます!

いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます!

ニューカッスルが取り上げられる機会はそう多くないので・・・(笑)

これから、多くなりますよ!

さて、早速なのですが、どういう経緯でニューカッスルをお好きになったかを聞いていきたいです。

日本のニューカッスルサポーターは、やはり往年の名選手である(アラン・)シアラーや(マイケル・)オーウェンがいた時代にファンになった方がメインなんですか?

だいたい2つの時期に分かれるんですよね。

まずは強かった1990年代前半や2000年代前半から応援している人たち。その後は降格もあり低迷期があったんですが、(ハテム・)ベン・アルファとかが出てきたころに見始めた人たちも多くて。僕もそうなんですよ。

具体的には、ベン・アルファの他にもデンバ・バ、(ティム・)クルルなどがいたころですね。

今の高校生や大学生でニューカッスルを応援しているファンは、やはりそうした選手を見ていましたね。2010年から2013年あたりです。

何がきっかけなんですかね?「BIG6」以外のサポで言うと、短期留学していた地域のチームに情がわいて好きになるパターンがありますよね。一時期近くに住んでいた、とか。あとは、たまたま見た試合から好きになるケースとか? でも、ニューカッスル戦は放送自体がなかなかない気がしていて…。

でも、僕もそのパターンですよ。NHKのBS1でユナイテッドとニューカッスルの試合が放送されていて(編集部注:2011-12シーズンの第20節、ホームのニューカッスルが3-0で勝利)。ベナルファがいたときですけど。

おお、そのパターンですか!

NHKとしては別にニューカッスルの試合を放送したかったわけではなかったと思うんですけどね(笑)

そのパターンってやはりあるんですね。もともと知っていた選手はいましたか?

いなかったです。なんならチーム名も知らないレベルだったんでした。ユナイテッドは知っていましたけどね。ニューカッスルというチームは知らないけど、ネオキャステンは知ってました(笑)

ああ、ウイイレね!(サッカーゲーム「ウイニングイレブン」では、権利上の問題からニューカッスルが「ネオキャステンU」と表記されていた)

その試合はニューカッスルが勝ったんです。まだ(アンデルス・)リンデゴーアがユナイテッドのスタメンだったときですね。その試合はデンバ・バのボレーと(ヨアン・)キャバイェのフリーキックで勝ったんですけど、ちょうどニューカッスルがかなり上位のほうに絡んできてたという情報をテレビでも言っていて。

そのときは完全に素人レベルだったんですけど、実際に試合を見てもスーパーゴールが多いと言うか素人目にも分かりやすく、「今このチームがおもしろいのかな」っていうところで惹かれるものがあったんです。

なるほど。ということは、サッカーもされていなかった?

してなかったですね。テレビゲームで少しやるくらいかな。

僕は小さいころから野球をやっていて中学校ではバスケ部に入り、F1とかも好きでした。サッカーはまったく分からないようなレベルで、日本代表の選手が少し分かるくらい。知っているサッカー選手は(ウェイン・)ルーニーと(クリスティアーノ・)ロナウド、みたいな。

そこからよく熱狂的ファンになられましたね・・・(笑)

サッカーを見始めたのは、2010年のワールドカップあたりです。まだニューカッスルの試合を見る前で、当時はまだ高校生でした。あの大会をきっかけにサッカーに興味が出てきて、トップクラスの選手はある程度分かるようになったんです。

で、高校2年生のときにニューカッスルの試合を初めて見たんですよ。すると、そのタイミングで同じクラスに「超」が付くほどサッカーが好きでアーセナルファンの友達が新しくできて。ニューカッスルの試合を見たという話をしたら、「ニューカッスルは今おもしろいチームなんだよ」と教えてくれて。いろいろと偶然なんですよね。

ありますよね。でも、そういうのって不思議といつもグーナーなんですよね、プレミアリーグは(笑)

僕もグーナーに引き込まれました。数も多いですしね。

そこからその友人と一緒にサッカーを見るようになったのがきっかけで、「じゃあ僕のチームはニューカッスルだ」という感じで見ていこうと思ったんですけど、気づいたら心から応援するチームになっていました(笑)

「気づけばパターン」だ(笑)

ニューカッスルでのアイドルは誰ですか?

うーん……。でも、やっぱりベン・アルファですかね。一気に引き込まれたのは彼のおかげです。テクニックがもう圧倒的ですし、逆に言うとあの選手はテクニックだけじゃないですか(笑)。でもそこにロマンがありました。

ニューカッスルジャパンの始まり

ニューカッスル・ジャパンはどのようなきっかけで始まったんですか?

それまで、ニューカッスルサポーターの集まりはあったんですか?

僕がニューカッスルの試合を見始めた2011年頃は、サポーターが集まったりすることはなかったんですよ。でも、Twitterにはニューカッスルの試合を熱心に見ている方が結構いらっしゃって。

数が少ない分、つながりはすぐに深くなりますよね。

2013年の年末あたりに「現実の世界で一緒に試合を試合を見られたら楽しいんじゃないか」と思いファンミーティングを探したんですけど、全然なくて。

で、「じゃあやってみるか」ということで親しい何人かに声をかけたんです。集まってくれたのは6人くらいだったかな。それが初めての形ですね。チェルシー戦だったんですけど、なんと勝ったんです(編集部注:2013-14シーズンの第10節、ホームのニューカッスルが2-0で勝利)。

おー!!!!

結構熱い試合だったんですよね。当時の監督はニューカッスルが(アラン・)パーデューで、チェルシーが(ジョゼ・)モウリーニョでした。

それはいい出だしじゃないですか。

知ってます?

モウリーニョって、実はセント・ジェームズ・パークで一度も勝ったことがないんですよ。

え、そうなんですか?

だから、モウリーニョがニューカッスル以外の19クラブを指揮してくれないかと密かに思っています(笑)。ニューカッスルは昨シーズンもチェルシーに勝ってますし(編集部注:2017-18シーズンの第38節、ホームのニューカッスルが3-0で勝利)、チェルシーへの苦手意識もなくなりつつあります。

だからモウリーニョが他のチームの監督になれば、どんどん苦手なチームが出てくるっていう(笑)

それは時間がかかりそうだ(笑)

武藤の移籍の報道を聞いて、昨シーズンのユナイテッド対ニューカッスル戦(編集部注:2017-18シーズンの第27節、ホームのニューカッスルが1-0で勝利)をチェックしてきたんですよ。

あのユナイテッド戦はベストゲームかもしれないです。

まさにベニテスがやりたいであろうサッカーでしたね。

やりたいサッカーなのかは分かりませんが、ベニテスは「われわれは守るチームではなく、守らなくてはいけないチームなんだ」と言っていて。守ることを強いられている、と。

チームはそこを割り切って戦っていて、実際に成績につながっているのでファンも支持しますよね。もともとこのチームのファンは攻撃的なスタイルが好きなので、守備的な戦いをあまり良く思わないはずなんです。でも、チームを率いるのがラファほどのネームバリューのある監督で、実際にチームも機能しているので支持を得ています。

少し話が逸れてしまいましたが、2013年に最初の観戦会を開いてからはその後定期的に続いたんですか?

でも、1シーズンに1回くらいですね。当時は僕も大学生でしたし、まず集まりやすい試合を見つけるのが難しい。終電がなくなる時間だとどうしても来れない人が多くて・・・。

その翌年に開いたときはアーセナル戦だったんですけど、日本時間で深夜2時半のキックオフで集まったのは3人。観戦会というよりは、友人と3人で飲みながらサッカーを見ているような感覚でした。来てくれたのも、僕以外は昔から見ていらっしゃる方で。

昔のニューカッスルのことなどを教えてもらいながらの観戦になったわけですね。

なんだったら、今後の人生のことを相談していましたよ(笑)

でも、それってサッカーの良いところですよね。年齢を越えて仲良くなれるっていう。僕もプレミアリーグが好きじゃなかったらここまで仲良くなれなかったな、という人がたくさんいます。

情報発信は「他のメディアが扱ってくれないから」

ちなみに、情報発信などはいつから?

ちょうど2年前(2016年8月)にTwitterのアカウントを開設しまして。

ファンを増やすことが目的で?

そもそも、ニューカッスルの情報って日本のメディアではあまり扱ってくれないじゃないですか。僕たちサポーターは現地メディアから情報を得ていて、特に『Chronicle』というメディアの信ぴょう性が一番高いんですけど。

それはニューカッスルの地元紙?

そうです。そこは以前からもう毎日チェックしていて、ニューカッスルに関しては一番信頼できるメディアです。

ニューカッスルの地元紙は知らなかった…恥ずかしい…。見てみるようにします。

ちなみに記者だと、@Lee Ryderという方の情報がもっとも早いです。武藤の情報もずっとツイートしてますけど。

話を戻すと、ニューカッスルはもともと日本ではあまり報じられませんし、2部に降格したことでさらに注目度が下がってしまったんです。

でも、日本にいるニューカッスルのファンにも英語の記事を読むのが苦手な人もいるはずですよね。僕はたまたま外国語系の学部で勉強をしていて、現地メディアの情報を読むことができるくらいの英語力はあったので、日本人向けに分かりやすく情報を発信できる何かがほしいなと思い、Twitterアカウントを開設したという流れです。

開設してからのコミュニティの広がりはいかがですか?最初のころは観戦会も数人しか集まらなかったとおっしゃっていましたが、今シーズンの開幕戦は20人近い応募があるんですよね?。

今は19人ですね(7月27日現在)。

すごいですよね!「ユナイテッドより多くね?」とか思いながらお話を聞いていました(笑)。

これには僕も驚いていて、過去最多の人数になりますね。

去年このTwitterアカウントのフォロワーを少しずつ増やしていったんですけど、そこでは観戦会の宣伝はしなかったんですよ。宣伝のためにやっていると思われたくなかったので。1年くらいは日本語でニューカッスルの情報をただ真面目に流しているだけにしたかったんです。

で、これまでは僕個人のアカウントを使って仲の良い人たちに声をかけていたんですが、去年昇格が決まった後に「ニューカッスル・ファンミーティング2017」と題した交流会の告知を、ニューカッスル・ジャパンのアカウントでも行いました。

多くの人が集まりやすい時間にして、「チャンピオンシップ優勝を祝い、ニューカッスル・ブラウンエール(ニューカッスル生まれのビール)で乾杯しましょう」みたいな感じで募集したんです。それが今までの最多人数で、13、14人ほどだったかな。リチャードさんというニューカッスル出身の方も来てくれて。

それはシンプルにすごいなぁ。

そこからは年に3、4回ほど僕の個人アカウントだけで適当に集める場合と、しっかりと人を集める場合の2つのパターンで観戦会を行っています。今回はただでさえ盛り上がる開幕戦ですし、キックオフも日本時間の午後8時半、さらに対戦相手はスパーズです。

今までは2、3週間前から声をかけていたんですが、今回は1ヶ月半前くらいから募集をかけ始め、僕もダイレクトメッセージを何十人にも送るなど頑張りました。想像以上に多くの人に集まっていただけそうですし、上手くいけば30人くらい集まりそうな勢いです。

武藤効果はいかに?

武藤の加入で火が付けば、ひょっとしたらライトめな人たちも「そういう会があるなら行ってみよう」となるかもしれませんね。

「興味あり」のところにマークしている人が来てくれればまだ伸びますし、30人は集めたいです!

そのような活動をされていると、古くからのファンの方にも喜ばれるんじゃないですか?

特別なことは何もできてないのですが、「ニューカッスルファンのコミュニティが広がってうれしい」ということを自分より上の世代の方から言ってもらえるのはうれしいです。

そういう機会なんてなかなかないじゃないですか。

あとこれは最近聞いたんですけど、京都でも観戦会をやっている方々がいるみたいです。Twitterにはあまり現れないんですけど、FacebookやInstagramを通じて交流しているそうです。

でも、武藤の加入でニューカッスルも少しは日本を意識してくれるはずです。公式サイトのグッズ販売ページも発送先に「Japan」が選べるようになるといいな(笑)

これでさすがに選べるようになるでしょう(笑)

でも、もし武藤が来てくれたら本当に楽しみです。

日本でのファンも間違いなく増えますよね。シャルケだと内田(篤人)の加入でシャルケ女子が一定数出た感じがあるんですけど、在籍期間の問題はあるにせよ、香川(真司)の移籍ではユナイテッド女子はあまりうまれなかったじゃないですか。

逆に言うと、そこの差を研究してニューカッスルファンをいかに定着させるか考えたいですよね。われわれがすべきなのかは分からないけれど。

はい。僕もこれを勝機と捉えています。

武藤はイケメンなのでメディア露出も分かりやすく増えそうですし、内田的な可能性も秘めている。

でも、シャルケってユニフォームもかわいいじゃないですか。女の子も着やすい。ニューカッスルのユニフォームは男心はくすぐるんですけど、女心はどうだろう・・・(笑)

そうなんですよ!!! 白黒って本当にね・・・

白黒のボーダーってめちゃくちゃ格好良いんだけどな・・・。男からすると・・・。

少し昔の時代を感じさせるカラーリングですよね。今季はアウェイモデルも女心をくすぐるかは分からないですね・・・。昔のユニフォームみたいな柄なんですけどね・・・。

 

(約6000文字)

 

後編に続く)

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