我がアイドル、マイケル・キャリックに捧げるファンレター

       
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亮

マンチェスターユナイテッドのファンでキャリックを応援し続けていた大学院生。基本はユナイテッドの試合ばかり見てますが、ロナウドが出てる時のレアルマドリーの試合もたまに見ます。

突然ですが、私はユナイテッドサポーターです。

中でも、キャリックの大ファンです。

サッカー未経験者の私がフットボール観戦にハマった理由はクリスティアーノ・ロナウドやルーニーらが織りなすカウンター攻撃に衝撃を受けたからですが、その後いつの間にかキャリックのファンに変化していました。

人生で初めて買ったユニフォームはキャリックのユニフォームで、買った当初は毎試合のようにそのユニフォームを着てテレビの前で応援していました。

 

全盛期のキャリック

なぜキャリック?

そう思われる方も多いでしょう。まず、私がユナイテッドにハマったきっかけは上でも書きましたが強烈なカウンター攻撃に魅了されたからです。スピードと躍動感にあふれた速攻が今も大好きで、ショートパスの本数が多ければ多いほど退屈に感じてしまいます。笑

当初はロナウド、ルーニー、テベス等のアタッカーを応援していたのですが、ある時にふと彼らにボールを供給しているのは誰だ?と思いながら試合を見ました。

すると、速攻遅攻を問わずアタッカーの動きに合わせてキャリックからボールがバンバン出ていることがわかり、こいつ…マジヤベェ…ってなりました。笑

キャリックは、ロナウドやルーニーのように派手なプレーやゴールで観客を沸かせる選手ではなく、ファーディナンドやヴィディッチのように闘志むき出しの選手でもありませんでした。

しかし、4年で3度CL決勝に進んだユナイテッドにおいて、攻撃をコントロールしていたのはキャリックでした。CLを制覇した頃のユナイテッドの魅力的で攻撃的なスタイルは彼の指揮の下、生み出されていたと言えるでしょう。

そういったプレーを見て、よくシャビやイニエスタ、ピルロを表現する際に用いられた「ピッチ上のマエストロ」はユナイテッドでの彼にピッタリの表現だと思っていました。

「おい、スコールズはどうした!?」

とお怒りのユナイテッドサポも多くいらっしゃると思います(笑)

私はスコールズの全盛期を見れておらず。。

ただ、スコールズの全盛期を中継で見ていればめちゃくちゃハマっていたと思います。

ファギー時代のユナイテッドは二人のセントラルMFを置くシステムが主流で、相棒はスコールズに始まりフレッチャー、アンデルソンやクレヴァリー等多くの選手が務めましたが、一度目のスコールズ引退以降ユナイテッドの指揮者は常にキャリックでした。

彼の視野、パスセンス、精度、知性どれをとっても当時プレミアトップクラスのセントラルMFだったと思います。

よく過小評価されている選手の一人として名前の挙がることが多いキャリックですが、まあ時代が悪かった。

ジェラードやランパードと同年代じゃあさすがにちょっとキツい。笑 今が全盛期ならイングランド代表には確実に招集されるでしょう。

晩年のキャリック

ファギー引退後は加齢の影響もあり運動量が落ち、DFラインの前で構えてビルドアップがメインの仕事となりました。今で言うとバルセロナのブスケツと似たような役割を担うことが多かったと記憶しています。

ファンハールの時代にはマエストロが復活し、14-15シーズンの終盤には数試合だけでしたがキャリックを起点として右はスペイン語トリオ(マタ、エレーラ、バレンシア)のコンビネーションで、左はフェライニのポストプレーから崩すシステムが出来上がり、怒涛の攻撃を続けました。

このシステムはキャリックのケガにより崩壊しましたが、あの時期の私のワクワク感はすごかった。

そういやファギーが引退してから今年で5年、あのモスクワの夜から10年も経つんですね。

早いなあ・・・。

そして今年、CL優勝メンバー最後の在籍者だったキャリックは引退を発表しました。

最初の一報がモウリーニョの口からだったのは未だに根に持っています(笑)

今シーズンはキャプテンに就任したものの前半戦はメンバー入りせず、しばらくして不整脈の発表がされた時には

「そろそろかな・・・」

と思っていました。覚悟はできていましたが、引退宣言を聞いた時はやはり悲しかったです。

CL優勝後の10年、キャリックはルーニーと共にユナイテッドを支え続けてくれていました。

ルーニーは戦力が入れ替わり続ける中、歴代最多スコアラーとなり、キャリックもネヴィル、リオ、ヴィダ、エヴラが抜けた後は若いユナイテッドのDF陣をサポートしつつ自分の役割を全うしていました。

一時期、

「彼らはユナイテッドのリーダーにふさわしいのか?」

といった批判にさらされたりもしましたが、チームに大きく貢献してくれました。

しかしながら、キャリックはいなくなるわけではありません。

モウリーニョは

「彼ほどの男はフットボール界に数多くいるわけではない。選手としては去るが、彼がユナイテッドに居続けてくれるのはとても幸せだ」

というコメントを残しています。

選手たちのSNSを見ても来シーズンはコーチとなることが濃厚です。これはユナイテッドファンにとっては嬉しい限りでしょう。

来シーズン以降、ユナイテッドはルイファリア退団をどう乗り越えるのか。DF陣は補強必須の中誰が来てくれるのか。マルシャルやラッシュフォードは自分の将来像をどう描いているのか。
不安要素はいくつかありますが、キャリックを含めたコーチ陣がどう対応するのか見守ろうと思います。

いつの日か、キャリックは監督として戻ってきてくれるのでしょうか。もし、選手と監督の両方でPLやCLを獲ることができれば、キャリックはフットボール史に残る偉人となるでしょう。
そんな日を夢見ながら、このファンレターを終わります。

It’s Carrick you know… hard to believe it’s not Scholes…



【了】

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