【解説】スールシャールの「見落とされがちな能力」とは

       
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プレミアパブ編集部

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2019年3月28日、マンチェスター・ユナイテッドはとうとう、

オレ・グンナ・スールシャールの

「暫定」という冠を外し、正式な監督に任命したことを発表した。





書き手のTwitter

はじめに

どのような経緯を経てスールシャールが成功したはフットボリスタに寄稿させていただいたので、

詳細はそちらに譲る。

 

ただしスールシャールが残しているのは結果だけではない。

着実にクラブの新しい土台も作り始めているのだ。

今回はまだ表にでていないスールシャールのチームの貢献について言及する。

 

スールシャールの選手を伸ばす能力

スールシャール就任以降、多くの選手が輝きを放ち始めたが、もっとも振れ幅が大きかったのはラッシュフォードだろう。2016年に19歳でトップチーム初出場を果たしその試合で2ゴールを決めるなど鮮烈デビューを果たしたラッシュフォードだったが、その後長らく伸び悩んでいた。

相手を置き去りにするスピードと、どこかクリスティアーノ・ロナウドを彷彿とさせるキックを持ちながらもなかなかゴール数が伸びない。リーグ戦のゴール数は過去3シーズンでわずか17得点に留まっていた。

そんなラッシュフォードを覚醒させたのは間違いなくスールシャールの手腕だろう。今シーズンから10番を背負うストライカーは、新監督就任以降、明らかに自信を持ってプレーできるようになった。

その変化はシュート本数にも影響している。モウリーニョ政権時代、ラッシュフォードが先発出場した試合における平均シュート数は2.1本だったが、監督交代以降は3.8本に増加。チーム自体が前がかりになっている影響もあるだろうが、難しい位置や体勢でも自信を持って振り抜けるようになった。

CLのパリSG戦2ndレグのペナルティキックの場面でも、迷わずボールを受け取りに行き、名手ジャンルイジ・ブッフォンを相手にトップチーム初のPKをきっちり沈めた。

スールシャール自身がストライカーだったこと、あるいは、プレミアとCL優勝を果たした07-08シーズンに、ルーニー、ロナウド、そしてカルロス・テベスなど蒼々たるメンバーを相手にストライカーコーチを務めていた経験も糧となっているようだ。

スールシャールの若手を成長させる手腕の影響はラッシュフォードに留まらない。タヒス・チョン、アンヘル・ゴメス、メイソン・グリーンウッドなど、10代のアカデミー上がりのタレントを積極的に起用している。

驚いたのがパリSG戦2ndレグの交代策だ。アントニー・マルシャル、ネマニャ・マティッチ、アンデル・エレーラなど主力選手にけが人続出で、ポグバも1 legの退場で出場停止。サブには7人中5人がティーンエイジャーという状態だった。

そんな異常事態だったとはいえ、この大一番でスールシャールは36分に19歳のダロト、80分に18歳のチョン、87分に17歳のグリーンウッドなど、若手選手を次々に投入した。それでなくともパリSGに試合を支配される展開で、少しのボタンの掛け違いで試合の均衡は崩れる。そんな状況でも若手を信じて出場機会を与えたのだ。

疲労や戦術的な理由があったとはいえ若手を信じて送り出すのには勇気がいる。スールシャールは若者たちを信じることができる監督なのだろう。

彼らはまだピッチ上で決定的な結果を残せていないが、成長の機会を与えることで着実にチームの底上げは進んでいる。



【了】

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