プレミアパブ編集部
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プレミアリーグ第22節ストーク・シティ対マンチェスター・ユナイテッドは、
1-1の引き分けで終え、
モウリーニョにとっては悔しい結果となった。
この日アウェイチームのストライカー、
ウェイン・ルーニーがクラブの歴代得点記録を更新したことで、
話題になったが、戦術的に、チームマネジメント的に忘れてはならないのが
マルアン・フェライニを先発起用したことだろう。
何故、この不器用なベルギー代表MFを、モウリーニョは先発起用したのだろうか。
【理由1】モウリーニョはフェライニを「途中出場要員」として評価をしているから
そもそも、モウリーニョという監督は、後半半ばの段階で、負けている場合、
強引なほどに、前線に人数をかけて、試合の流れを変えようとする。
具体的に言うと、4バックの一枚を削って、前線に置いたりする。
ロングボールを放り込んだ際に、
前線に密集を作り、こぼれ球を拾いたいので、
人数を増やすのだ。
…が、
フェライニがいると、その必要がなくなる。
ある程度のクオリティーのロングボールさえくれば、
競り合い、ボールを独力でおさめることができる。
最終ラインを削るという失点のリスクをおかすことなく、
試合の流れを変える、壊すことができる。
実際、21節のリヴァプール戦で、ベルギー代表MFはゴールこそ決められなかったが、
途中出場で、ピッチに立ち、ロングボールに競り合うことで、
同点弾の起点になった。
リヴァプールに支配される流れを、
フェライニこそが壊し、勝ち点1を拾う立役者となった。
守備固めでは機能しないが、高い位置で、攻撃の流れを変える役目なら高いレベルで全うできる。
【理由2】フェライニのフィットネス観点
だからこそ、フェライニはマッチフィットネスが整った状態でいて欲しいと監督は考えているはずだ。
それが整っていない状態だと、
14節のエヴァートン戦のように、
後半にピッチにたち、数分後には相手にPKを与えて、勝ち点を失うはめになる。
だからこそ、いざという時に活躍してもらうためにも、
一定の試合時間を与える必要がある
【理由3】フェライニのモチベーション観点
仕事の報酬は仕事
なんてよくいうが、ストーク戦で、フェライニに先発出場の座を与えたのは、
これに該当すると言えるだろう。
結果を残しているのに、ご褒美がない状態だと、
選手のモチベーションは下がる。
ファーガソン元ユナイテッド監督もこのような起用法をよくする監督だった。
明らかに途中出場のほうがパフォーマンスが良いハビエル・エルナンデスを
時折先発で使っていたのは、まさにこの理由だろう。
【理由4】他のサブ選手のモチベーション観点
結果を残した控え選手が、先発起用される
それによって、モチベーションが上がるのは、本人だけではない。
その他大勢の控え選手たちにも
「結果を残せば、起用される」
というメッセージを送ること他ならない。
【余談】モウリーニョにとって引き分けは想定内か
フェライニを先発で起用するということは
リスクであることは監督自身も重々承知だっただろう。
むしろ、リスクを犯しながらも、勝ち点3を拾えるという目算だったはず。
その点では、モウリーニョの予想は裏切られたともいえるが、
想定の範囲内だったともいえる。
少なくとも、フェライニを先発起用したことが、後々生きることになるはずだ。
とはいえ、その対価として払った勝ち点2を回収できるほどの
成果が今後得られるかどうかは
シーズンが終わってみないとわからないのだが。