【自伝】べンゲルのグランパス入団理由と、日本が彼に与えたものとは

       
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プレミアパブ編集部

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アーセン・ベンゲルの自伝

(正確には、ベンゲルに近しい記者のジョン・クロス(John Cross)

のノンフィクション本)を読んでいて、面白い部分があったので、思いここに記します。

ベンゲルがわざわざ日本にきた理由とは…

そもそも、モナコで成功をおさめていた監督が何故、フランスからざわざ極東の国に来たのか。

非常に疑問でした。それが、下記の部分で明らかになっています。

モナコでの最初の日々には、比較的好成績を収めたが、苦い経験を経て、1994年の終わりに、彼は日本の名古屋グランパスエイトにうつった。それはエネルギーを回復するための新の挑戦だったが、はじめは困難に見舞われた。

(中略)

ベンゲルにとって、日本での日々はとてもいい思い出になっている。劇的な環境の変化によって、フランスのフットボールを傷つけ、ゲームに対する信頼を失わせた(※マルセイユの)八百長問題から気持ちをそらすことができた…。

ベンゲルは言う―

「フランスのトップリーグで監督になり、十年が経っていた。重要な転機が訪れていた。まったく異なった文化と対峙することが、自分にとって非常に大きな力になると幹事ら。また当時の日本のような、何かが始まったばかりの環境に身を置くことはとてもいい経験だった。名古屋が設立されて日も浅いが

すでに非常に高いプロ意識を持つクラブだった。組織もしっかりしていた。そして、日本では日常的なことだが、人々が全力を尽くしていて、その姿を見ることが非常にいい経験になった」

「私はそれをヨーロッパに持ち帰った。この仕事をしていると、自国とはまったく異なる文化と出会う可能性がある。素晴らしいことだ。日本に行き、そしてこれまでと同じように続けられる仕事というのは、それほどたくさんあるわけではない。私にとって本当にかけがえのない出来事だった。」

日本はベンゲルの活力を取り戻させ、現在の手法を作る基礎になった…

※は筆者注釈

ベンゲルが日本に来た理由が前から気にはなっていましたが、こんな理由だったのですね。

確かに、こういう特別な何かがないと、フランスからわざわざこないでしょう。納得です。

自分の中に停滞感があり、何かを変えたいとき、それほどレベルが高くなくとも、成長著しい環境に身を置きいてみるというのは

人間誰しもが抱える普通の感情の流れだと思います。

また、ほかにも…

ベンゲルが日本から学んだこととは…

食事に関して 、ベンゲルは日本から学んでいる 。現在でも 、選手の食事の確認は怠らない 。

「私の考えでは 、イギリス人は砂糖と肉の摂りすぎで 、野菜が不足している 。私は二年間日本に住んだが 、食事はいままで経験したなかで最高だった 。日本では 、すべての生活様式が健康につながっている 。食事は茹でた野菜と魚 、米が中心 。脂肪や砂糖は少ない 。住んでみれば 、肥満の人がいないことに気づくだろう 。

英国の食事は話にならない 。一日中ケ ーキ付きのミルクティ ーやミルクコ ーヒ ーを飲んでいる 」

筆者自身も英国に住んでいた経験があるのでわかりますが、確かに、英国の食文化はひどい(苦笑)

同時に、日本の食文化の素晴らしさを痛感したものです。

ベンゲルが感銘を受けるのもわかる話です。

好調なアーセナルとは対照的に、現在グランパスは苦しい時期を迎えています。

もしかしたら大きな良い影響を受けた古巣に対して、ベンゲルも遠い英国の地から心配しているかもしれませんね。

読みどころ満載の、ベンゲル自伝はこちらです。



【了】

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